アウリスのイピゲネイア
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『アウリスのイピゲネイア』(—イーピゲネイア、希: Ἰφιγένεια ἐν Αὐλίδι, Iphigeneia en Aulidi、羅: Iphigenia Aulidensis)は、古代ギリシアのエウリーピデースによるギリシア悲劇の1つ。
概要 アウリスのイピゲネイア, 脚本 ...
アウリスのイピゲネイア | |
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ダヴィッド画『アキレウスの怒り』 | |
脚本 | エウリーピデース |
コーラス | ギリシャ女性 |
登場人物 | アガメムノーン メネラーオス クリュタイムネーストラー イーピゲネイア アキレウス コロス |
初演日 | 紀元前405年 |
初演場所 | アテナイ |
オリジナル言語 | 古代ギリシア語 |
ジャンル | 悲劇 |
舞台設定 | アウリスの港 |
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紀元前408年からエウリーピデース死去の紀元前406年の間に書かれ[1]、最初は『バッコスの信女』、エウリーピデースの子もしくは甥の小エウリーピデース作『コリントスのアルクマイオーン』とともに三部作として上演され[2]、アテーナイのディオニューシア祭で優勝している。
『アウリスのイーピゲネイア』は、トロイア戦争ギリシア軍総大将のアガメムノーンを狂言回しとする。アガメムノーンが娘イーピゲネイアを生贄にささげると決意したのは、女神アルテミスの怒りを和らげて船団を出発させ、対トロイア戦で自軍の名誉を保つためであった。イーピゲネイアの運命を巡ってアガメムノーンとアキレウスは対立し、この対立は長編詩『イーリアス』冒頭でも描かれている。
主要な登場人物を描く際、エウリーピデースは劇的効果を狙ってイロニーを多用している。