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早世の作曲家大澤壽人の全貌伝える 神戸で企画展

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更新日:2020年10月13日

  • 楽譜などが展示された会場=民音音楽博物館・西日本館

  • 大澤壽人の写真に見入る生島美紀子さん=民音音楽博物館・西日本館

 戦前の欧米で活躍した神戸市出身の作曲家・大澤壽人(おおさわひさと)(1906~53年)の遺品や楽譜を展示、動画で作品を鑑賞できる企画展「大澤壽人-神戸からボストン・パリへ」が、同市中央区の民音音楽博物館・西日本館で開かれている。早世したため、業績が十分評価されていなかった大澤の創作や人生の全貌を生き生きと伝える。(藤本賢市)
 大澤は1930年、ボストンに、次いでパリに留学し、現地で交響曲などの大作を相次いで発表。帰国後は戦争の影響で十分な活躍ができなかったが、前衛的技法と日本的感性を融合させた作品は、20世紀音楽の代表作として、再評価が進んでいる。展示は、大澤のボストン留学90周年に合わせ、同館が主催。大澤の評伝を2017年に出版した神戸女学院大学非常勤講師・生島美紀子さんが監修した。
 展示資料は、大澤の遺族が同大に寄贈したものを中心に、約150点。ボストン留学中の活動を伝える写真や解説パネルに始まり、演奏会のチラシやポスター、自筆楽譜の実物やレプリカ、指揮棒やノートなどの遺品があるほか、人気指揮者・佐渡裕さんのメッセージも。映像コーナーでは、近年CD録音された大澤作品が流れ、音に合わせて画面の楽譜がめくられていく仕組み。クラシック音楽になじみが薄い人でも楽しめるよう、さまざまな趣向を凝らしている。
 会場を訪れた生島さんは「大澤の音楽だけでなく、活躍した当時の文化的状況や、人間的な魅力なども伝わる素晴らしい展示。多くの方に、じっくり見てもらいたい」と話していた。
 展示は4~12月の予定だったが、コロナ禍のため半年遅れでスタート、来年12月までの予定。土日、祝日のみ開館。無料。同博物館TEL078・265・6595

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