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ペルヴェーレ「燼中歌」の歌詞の意味[原神]

今回はショートアニメ「燼中歌」の中に出てくる、「燼火」という歌の歌詞が、クリーヴからペルヴェーレへの応援メッセージになっているという話をしようと思います。

歌詞の翻訳

May the birds soar from their cage
(鳥たちが鳥籠から飛び立てますように)

Sunbeams filter through the foliage
(木漏れ日が葉の間から射し込むように)

Flames grow with immortal courage
(炎が不滅の勇気を持って燃え上がるように)

And I hope you won't be tainted by fate
(そして私は願っているよ。貴方が運命に汚されることがないように。)

Nothing to fear
(恐れることは何もないから)

So go alone
(だから1人で行くんだよ)

By the grace of pain
(痛みという恵みにより)

Hundreds of times you fight in the ruins
(貴方は何百回でも廃墟の中で立ち向かう)

Your pride will not be slain
(貴方の誇りが失われることはないから)

From the heart to the veins
(心臓から血管まで)

Stay awake don't fall asleep
(起きて、眠ってしまわないで)

The way is long and the gloom is deep
(道は長くて、きっと憂鬱も深いけれど)

Embers glowing in the hearth still seen
(壁炉の中でまだ輝く燼火(残り火)が見える)

And I hope you won't be tainted by fate
(そして貴方が運命に汚されないことを願っているよ)

Nothing to fear
(恐れることは何もないから)

Never look back
(振り向かないで)

Go ahead
(前へ進んで)

Though bones and minds were chained
(骨と心が鎖で繋がれても)

You cut down the thorns again and again
(貴方は何度も何度も痛みの棘を切り取る)

Your pride will not be slain
(あなたの誇りはこれからも失われない)

From the heart to the veins
(貴方の心臓から血管まで)

※1【Nec fatum finire te 】【Nec tribulatio potest】
(運命も苦難もあなたを止められない)

Flames grow with immortal courage
(炎は不滅の勇気を持って燃え上がるのだから)

※2【Haec olim meminisse iuvabit】
(いつかこの苦しみさえも喜びとして思い出すだろう)

And your world will never fall away
(そしてあなたの世界は決して消えたりしない)

Nothing to fear
(恐れることは何もないよ)

Beneath the scars
(傷跡の下に)

You'll never be tainted by fate
(あなたは決して運命に汚されたりしない)


補足

※1 ラテン語部分の翻訳
多分Nec~,nec~の形なので、
【Nec fatum finire te potest ,nec tribulatio potest】で訳しました

※2 この歌詞は恐らく叙事詩・アエネーイスの文を引用しています。大元はオデュッセイアからだと言われている有名な言葉です。
ダンテの神曲にもこの文と似た表現が使われています。

死んでしまったクリーヴ

※「一人で行って」「廃墟の中で何百回でも立ち向かう」「起きて、眠らないで」というセリフから、死んだクリーヴが前召使と戦うペルヴェーレにエールを贈っていることが分かります。

クリーヴを象徴する花を見て
はっとするペルヴェーレ

亡くなったクリーヴの励ましがあのシーンで歌としてかかり、ペルヴェーレもあの花を見て、クリーヴに力をもらったわけです。

概要欄の最後にはこんな言葉があります。
「そして、籠が破られた時一
優しい炎が蕾を焼き尽くす中、その灰燼に歌声が響き渡ることを願う。」

歌のタイトルの意味

そして多分、
動画のタイトルが「燼中歌」、
歌のタイトルが「燼火」、
燼(燃え残り)の字が使われているのは、ペルヴェーレが炎を扱うと言う意味だけではなく、
壁炉の炎だった子供たちの中で、ペルヴェーレだけが生き残ったからだと思います。

鳥籠と鳥

歌詞
May the birds soar from their cage
(鳥たちが鳥籠から飛び立てますように)

概要欄
「そして、籠が破られた時一
優しい炎が蕾を焼き尽くす中、その灰燼に歌声が響き渡ることを願う。」

前召使とペルヴェーレが鳥籠みたいな廃墟で戦って、
ペルヴェーレが炎で籠を突き破って、
翼を持っているのは歌詞に合わせているわけですね…多分。

鳥籠のような形の廃墟。前召使は、蜘蛛の巣のような模様の屋根に打ち付けられている。
突き破る
翼を持ったペルヴェーレ

歌詞でなぜ「鳥"たち"が鳥籠を破る」といって複数形になっているのかよくよく考えてみると…

花に力をもらったあたりまでは1人の女性の歌声だったけど、ペルヴェーレが反撃を始めたあたりで多くの子供達の合唱が入っているので、壁炉の子供達がペルヴェーレに力を与えているのかも。

つまり、死んだ後もペルヴェーレが彼らの想いを継ぐことで、一緒に鳥籠を突き破っているってことかもしれません。
この動画本当によくできてますね。

壁炉の子供達みんなの想いを胸に強くなるペルヴェーレ

花言葉

召使の背中を押してくれた花は、クリーヴを象徴するルミドゥースベルです。
花言葉は「離別」と「再会への願い」...。
まるで召使とクリーヴのための花言葉...。

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