厚生労働省は１８日、時間外の受診を控えることなどを呼びかける「上手な医療のかかり方大使」にアーティストのデーモン閣下さんとフリーアナウンサーの中村仁美さんを任命した。デーモン閣下さんは「日本の医療現場が危機を迎えている。国民の多くが知らなければいけない」と話した。

　この日、厚労省であった任命イベントで加藤勝信厚労相は「多くの病院で医師の長時間労働や連続夜勤など過酷な勤務状況がある。社会全体で考えていかなければならない課題だ」と述べ、地域医療を維持するために医療へのかかり方を改善する必要性を強調。２人に任命証を手渡した。デーモン閣下さんにはＰＲ時に着てもらう白衣も贈った。

　デーモン閣下さんは、医師の働き方改革の議論の一環で昨年度に設置された上手な医療のかかり方を広めるための懇談会のメンバーを務めた。懇談会は、医療の現場が危機である現状を国民に広く共有することや、緊急時の相談電話やサイトの周知、活用などを盛り込んだ提言をまとめた。（姫野直行）