梅沢富美男を発掘した“業界屈指の再生人”伊藤喜久雄さん死去 87歳

[ 2021年6月10日 05:30 ]

アイエス創業者で相談役の伊藤喜久雄さん
Photo By 提供写真

 大衆演劇の人気役者だった梅沢富美男(70)をお茶の間のスターにした興行会社「アイエス」の創業者で相談役の伊藤喜久雄(いとう・きくお)さんが5月29日に亡くなっていたことが9日、分かった。87歳。東京都出身。葬儀は近親者のみの家族葬で執り行った。

 戦後、プロレスの力道山や歌手の三波春夫らの興行を仕切った日新プロの永田貞雄氏に師事。芸能界の黎明(れいめい)期から興行で活躍し、舟木一夫(76)や都はるみ(73)の復帰公演を成功させ“業界屈指の再生人”といわれた。中でも「下町の玉三郎」と呼ばれた梅沢を小椋佳作詞作曲の「夢芝居」で大ヒットさせ、人気スターに引き上げた功績は伝説。

 梅沢はスポニチ本紙の取材に「僕が今こうして全国区でテレビや舞台に出ていられるのは相談役のおかげ。一発屋だったかもしれない僕に“君の一番の魅力は舞台。きっと天下がとれる!”と言ってくれたことがずっと僕の力になった。役者にとって一番幸せな状況をつくってくださったこと、本当に感謝しています」と追悼の言葉を寄せた。

続きを表示

2021年6月10日のニュース