12月30日放送の『石塚元章 ニュースマン!!2020年末スペシャル』、セントラル愛知交響楽団主管のマーシー山本教授が、クラシックの名曲や名作曲家にまつわるびっくりエピソードを紹介する「マーシー山本教授のびっくりクラシック!!」のコーナー。年始の風物詩、ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団によるニューイヤーコンサートの楽しい聴き方を教えてくれました。

アンコールはシュトラウス親子の楽曲

ニューイヤーコンサートは毎年、ウィーン楽友協会(ムジークフェライン)の「黄金のホール」と呼ばれる大ホールで開催されます。

まず流れてきたのは『ラデツキー行進曲』。
ニューイヤーコンサートのアンコールの最後に演奏される曲です。

観客の手拍子が印象的ですが、実は指揮者によって叩く場所が変わるんだとか!

続いての曲は『美しき青きドナウ』。こちらはアンコールで演奏される第1曲目の曲です。

この曲の作曲者はヨハン・シュトラウス2世。

最初に流れた『ラデツキー行進曲』の作曲者はヨハン・シュトラウス1世。つまり、2世の父。

しかし「シュトラウス」というと、一般的には息子のことを指します。

現代に残る名曲は、ほぼ息子のシュトラウス2世が作曲したものなのです。
 

遺伝子に逆らえず「女性好き」

シュトラウス1世の曲で今でも演奏されているのは、『ラデツキー行進曲』のみ。

1世は、ウィーンで自らの楽団を率いて舞踏会の流行を作った人物。
一番人気のあった楽団だったため、1世は高収入でした。

「収入がよくてお酒が好きな男性は、大体女性が大好き」と語る山本教授に、「またですか」と苦笑する渡辺美香アナウンサー。

2世の母、つまり1世の妻は「息子は絶対に音楽家にしたくはない」と思っていました。

しかし、結局息子も音楽家の道に進むことに。
父と同じように自分の楽団を作り、父よりも稼ぐようになります。

そうなると、やはり遺伝子には逆らえません。

母が懸念したように「女性は数限りないほどいた」という2世。
3回結婚しましたが、こどもはいませんでした。

「あまりにも他の女性にうつつを抜かしていたから」という噂もあるようです。
 

「そんなことを思いながら新年の生中継を聴いていただきたい」とマーシー山本教授。

2021年のニューイヤーコンサートは、79歳になるイタリアのリッカルド・ムーティがタクトを振ります。

ジャケットを見たマーシー山本教授は「かっこよかった!かっこつけて写ってる。モデルみたい、素晴らしい」と大絶賛。

素晴らしい指揮者がタクトを振る今回のニューイヤーコンサート。
マーシー山本教授が提唱するもうひとつの注目ポイントは「ワルツ」です。

ワルツは通常3拍子で正三角形ですが、ウィーンフィルのワルツは少しいびつで、2つ目の音が速く入るんだそう。

この“ウィーンなまり”な独特の演奏は、真似しようと思ってもできないものなんだとか。

今回のニューイヤーコンサートは、アンコール2曲の背景と、ウィーンならではリズム感を感じながら楽しんでみてはいかがですか?
(minto)
 

石塚元章 ニュースマン!!
2020年12月30日07時26分〜抜粋(Radikoタイムフリー)