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気管支ぜんそくの患者は新型コロナウイルスに感染しにくい可能性があるとの研究結果を、国立成育医療研究センター(東京)のグループが、発表した。アレルギーに関わる物質の影響で、新型ウイルスが体内に侵入しにくくなり、感染者が少なかったのではないかとみている。
ぜんそく患者は、風邪にかかると症状が悪化するケースがあり、新型ウイルスについても感染の影響が懸念されていた。
グループは、米国、中国、メキシコの3か国8都市における、新型ウイルス感染者の報告を解析。その結果、計約1万7000人の感染者のうち、ぜんそくとの合併がある人は5・27%で、8都市で報告されているぜんそく患者の割合(7・95%)を下回っていた。
また、感染者と持病との関係を分析すると、糖尿病や慢性
海外でも最近、ぜんそくを引き起こすアレルギーに関わる物質が、新型ウイルスが体内に侵入する際に必要なたんぱく質の量を減らすとする複数の研究が相次いで報告されている。
同センター免疫アレルギー・感染研究部の斎藤博久所長補佐は「必要以上に感染や重症化を心配することはないが、リスクがないわけではない。一般的な予防策を心がけてほしい」と呼びかけている。