紅葉狩りに思う　岡山県総社市・中山敬子（無職・６３歳）

　自宅から車で１５分ほどの宝福寺に１人で紅葉狩りに行った。雪舟が修行中の少年時代、叱られて涙でネズミを描いたという伝説で有名な寺だ。出無精で、１０年以上も紅葉狩りをしていなかった。

　紅葉の美しさに息をのんだ。まるで芸術作品だ。品がある。私が住む村落の山とは全く違う。赤なら赤で、樹木によって微妙に色が違う。黄色が赤を引き立てている。

　紅葉狩りをしながら、１８年前に離婚した元夫のことをふと思い出した。彼は長男だが、共働きだったので、私の実家がある岡山県総社市に家を建ててくれた。