英中銀のバランスシート、QE終了後に半減へ=高官

英中銀のバランスシート、QE終了後に半減へ=高官
 6月17日、イングランド銀行(英中銀)の高官は、量的緩和(QE)によって買い入れた英国債の売却を開始すれば、英中銀のバランスシートは現在のおよそ半分の2750億─3750億ポンド程度に減少する公算が大きいとの見方を示した。写真はロンドンのシティーにあるイングランド銀行。2月撮影(2019年 ロイター/Hannah McKay)
[ロンドン 17日 ロイター] - イングランド銀行(英中銀)の高官は17日、量的緩和(QE)によって買い入れた英国債の売却を開始すれば、英中銀のバランスシートは現在の6000億ポンド超からおよそ半分の2750億─3750億ポンド程度に減少する公算が大きいとの見方を示した。
英中銀の市場部門のエクゼクティブ・ディレクター、アンドリュー・ハウザー氏は、金融市場関係者向けの講演で、中銀が売却する英国債の規模やバランスシートの規模縮小と、市中銀行が利用できる中銀準備に相関関係はないと指摘。「われわれが提案する枠組みでは、バランスシートの規模は量的緩和や量的引き締めの量や構成とは独立して決定される」と説明した。
その上で、金融市場は英中銀が量的緩和で買い入れた4350億ポンド相当の国債の一部を近く売却し始めるとは予想していないが、保有国債の売却が始まると、金融システムの中銀準備に対する需要は著しく低下すると英中銀は想定しているとした。
ハウザー氏は「結局、企業の話を踏まえると、現在のポンドの『望ましい準備高の最低レンジ』は1500億─2500億ポンドと考えられる」と述べ、それに銀行券、その他非準備債務などを加えて、中銀のバランスシートは2750億─3750億ポンド、国内総生産(GDP)の約12─18%相当に圧縮されることになると説明した。
*内容を追加しました。

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