<中京記念:追い切り>

 驚異の末脚で米子Sを快勝したブラックムーン(牡5、西浦)が、日曜メインの中京記念(G3、芝1600メートル、23日)へ向け絶好の動きを披露した。Cウッドで単走で追われ、ほぼ馬なりでラスト11秒9をマーク。鞍上のM・デムーロ騎手は通算700勝へあと5と迫り、メモリアル星になる可能性も十分だ。

 貫禄すら感じさせる最終追いだ。ゆったりとした脚取りでCウッドに入ったブラックムーンは、残り半マイルあたりから徐々にスピードを上げた。国分優騎手(レースではM・デムーロ騎手)が軽く手綱をしごくとスムーズに加速。タイムは見た目よりもはるかに速い5ハロン71秒7-11秒9。国分優は「先週もしっかりやっているので、今日は半マイルあたりから動きを確かめる程度。ストレスなく最後までしっかり動けていたし、具合は良さそうですね」と話した。

 今年は京都金杯9着→東京新聞杯8着と、不本意な競馬が続いていたが、前走の米子Sで一変。後方2番手からしっかり脚をため、上がり32秒4という驚異的な末脚でオープン特別2勝目を飾った。西浦師も先週の追い切り後「しっかりためれば、あれぐらいの脚を使える。馬自身の緩さがなくなり、調教も強くやれるようになった」と評価。先週のバーデンバーデンCは同厩舎のフミノムーンが制しているだけに、勢いに乗っていきたいところだ。

 M・デムーロ騎手は「初めて乗った時(昨年1月の石清水S2着)はフワフワして良くなかったけど、前走は久々ですごくいい勝ち方だった」。通算700勝にあと5勝と迫っており、この馬で達成する可能性も十分だ。「左回りも大丈夫(5戦2勝、3着1回)だし、楽しみだね」とミルコ・スマイル。初重賞制覇へ、人馬ともに態勢は整った。【中上博】

  1. お得な新入会プラン登場! 競馬情報サイト【極ウマ・プレミアム】
  2. 競馬予想に【ニッカンAI予想アプリ】