第75回皐月賞に出走するミュゼエイリアン(牡3・美浦・黒岩陽一)を管理する黒岩陽一調教師と柴山雄一騎手の記者会見が、4月15日(水)に、美浦トレーニングセンターで行われた。

黒岩陽一調教師。
「今日は柴山騎手に乗ってもらって、コントロールや反応を確かめてもらう程度の追い切りでした。柴山騎手も良い感触を持ってくれたようです。動きに関しても、中2週ですが硬さはなくて、むしろ脚を良く伸ばして大きな走りができていたと思います。

　能力のある馬だと思っていましたが、良くなるのはもっと先だと考えていました。思いのほかこんなに早く重賞を勝ってくれて、意外な喜びでした。最初の頃は出遅れたりとまだまだ粗削りでしたが、能力を感じていたのでゆったりとしたローテーションながらも強い相手と戦わせてきました。それに応えてくれるようにしっかりと成長してくれて、レース振りも上達していると思います。それでも本当に良くなるのは、これから先と考えています。その中でも早い時期に重賞を勝ってくれたので、ますます期待は大きくなりました。

　(2000mは昨年12月に中山で経験していますが?)暮れの葉牡丹賞(6着)の時は、百日草特別(3着)を走った後で少し気負いがあったままレースに臨んでしまい、スタートで少し出したらそのままビューッと行ってしまいました。その点を反省して、レースの中間は気負いがないように調整してうまく行っています。

　(中2週で迎える本番について)さすがに阪神に輸送した後でしたし、レース後1週間は慎重に様子を見て判断させて頂きました。予想していた以上に回復が早かったので、この中間、最終追い切りと積極的に調整することができました。相手も強いですけど、これからもっと成長する馬で能力もあると思っておりますので、ここでどれくらいの競馬をしてくれるか、とても楽しみを持って送り出すという状態です。

　(枠順、馬場状態について)ここまでレース振りが上達していますので、枠はどこでも良いと思っています。馬場も極端に悪くならなければ、どんな馬場でも走ってくれると思います。

　開業してまだ4年目ですけど、これだけ力のある馬を管理することができて皐月賞に送り出せるというのは、非常にありがたいと思っています。一戦一戦力をつけてきてくれていますので、ここでも期待に応えるような走りができるのではないかと思います。応援のほどよろしくお願い致します」

柴山雄一騎手。
「皐月賞の騎乗は初めてなので、騎乗依頼が来た時はすごく嬉しかったです。依頼が来てからもビデオでレースを見たのですけど、いろいろな競馬、経験を積み重ねてきていますし、今日の追い切りに乗った感じもとても印象が良かったです。乗り手に忠実で乗りやすく、仕掛けた時もすぐに反応してくれるとても素直な良い馬です。不安要素がないですし、レースがとても楽しみです。

　(過去の競馬を見て印象に残ったレース振りは?)前走の毎日杯(1着)は前々で良い競馬をしてくれているので、あのような競馬もできるのだなと思いました。

　(本番ではどのようなレースを?)それは今はまだ…。先生と相談して考えていきたいです。

　(柴山騎手自身のクラシックへの思いは?)なかなか乗る機会がないですから、嬉しいですし、楽しみです。

　(今シーズン、柴山騎手も好調ですが?)馬にいろいろ教えてもらっています。

　(中山の2000mでポイントになることは?)今の中山の馬場などいろいろと考えて乗っていきたいというのはありますね。前残りだったり、外差しが決まったりと、その時々で変わってくるので、そこを考えて作戦を立てたいと思います。

　ミュゼエイリアンとどのような競馬ができるのか、楽しみばかりです。頑張りたいと思いますので、応援よろしくお願いします」
(取材・写真：佐々木祥恵)